野楽では、お米の栽培に使用される科学肥料や農薬の使用量を抑えて安全で安心して食べていただけるお米「特別栽培米」を精魂込めてお作りしています。全国の百貨店などにて新鮮な北海道の農産物を多くの方々へご紹介してきました。より全国のこだわりのあるお客さまにお届けできるよう、この度オンラインショップを開設いたしました。お客様との対話を大切にし、ご要望等にお応え出来る様心掛けております。
もともと占冠生まれの祖父が戦争帰還後、生きていける土地を求めてたどり着いたのがここ空知の南幌町でした。なにもない土地を自らの手で開墾し、小さな面積からお米作りは始まりました。まだ機械もない時代、ひとつひとつの稲を手作業で植えていたのですから、頭があがりません。父の代でさらに土地は広大に広がり、現在55ヘクタールの土地で、特別栽培米にこだわったお米をはじめ様々な野菜を育てています。
これまでの栽培方法から、手間暇のかかる特別栽培米に変えていこうと思ったきっかけがあります。数年前、スーパーで販売されていた食品に化学品が混入していたという情報のテレビのニュースで取り上げられているのを見ました。そのとき、インタビューを受けている方が「安全なものを食べたいけれど、安全なものは高いから買うことができない。あぶないと知りながらも、安価なものに手が伸びる」と話していました。社会的な立場や年齢によって、安全ではないと知りながらも購入できるものが変わることに深く疑問を感じました。そこで、一人でも多く、体にやさしい安心して口にできるものを届けたいという思いが芽生え、特別栽培米の栽培に取り組み始めました。
馬一頭と少量の食料だけを持ってこの土地にやってきて、自分の手で開墾した先代の想いを守り、次世代へと引き継いでいくことも、農業に携わる上で重要な責務であると考えています。そのためには、与えてもらったこの土地を自然のまま活かすこと、豊かな土地を永く持続的に守っていくためには、農薬・化学肥料を抑えて環境に優しい農業を行うことが大切です。環境にやさしい農業は、人にもやさしい。恵まれた土地を与えてもらったことに感謝しながら日々の作業に取り組んでいます。
南幌町は道内でも農業が盛んな地域として知られています。全国の物産展への出品もおこなっておりますが、地域に根ざし、地元の宿泊施設や飲食店とのつながり、人々とのつながりも大切にしています。また、周辺の農家さんとグループ生産しているとうもろこしの販売などにも力を入れています。仲間と情報共有し、常によりよい農作物の収穫を目指しています。
